睡眠と筋肉には密接な関係があります。

 寝不足が続くと筋肉痛がなかなか治らなかったり、運動パフォーマンスがイマイチだったりといった経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。

 「睡眠は筋肉痛を和らげる？」「睡眠は筋トレ効果を上げる？」「睡眠不足の筋肉への悪影響は？」こういった疑問について、詳細に解説します。

睡眠不足は大敵？筋肉への影響

睡眠不足のデメリットは様々あげられますが、筋肉の回復を遅らせたり、パフォーマンスを低下させたりと、筋肉に対しても悪影響があります。 どのような悪影響があるか、また体に起こる具体的な変化について解説します。

1.筋肉の回復の遅延

睡眠不足は成長ホルモンの分泌を減少させ、筋肉の修復と成長を遅らせます。これにより、運動後の筋肉痛が長引く可能性があります。

2.タンパク質合成の低下

睡眠中に行われるタンパク質合成が減少するため、筋繊維の修復が遅れます。これにより、筋肉の成長や強化が妨げられます。 

3.コルチゾールの増加

睡眠不足はコルチゾール（ストレスホルモン）のレベルを上昇させます。高いコルチゾールレベルは筋肉の分解を促進し、筋肉量の減少や回復の遅れを引き起こします。 

4.グリコーゲンの減少

睡眠不足は体内のグリコーゲン（エネルギー源）の蓄積を減少させます。これにより、運動時のエネルギー供給が不足し、筋肉の疲労が増加します。

5.運動パフォーマンスの低下

睡眠不足は筋力、持久力、反応時間などの運動パフォーマンスを低下させます。これにより、トレーニング効果が減少し、怪我のリスクも高まります。 

6.炎症の増加

睡眠不足は体内の炎症反応を増加させ、筋肉の痛みや炎症が長引く原因となります。

筋肉の緊張が睡眠を妨げることがある

気持ちの良い睡眠は筋肉へ良い影響があることについてここまでで詳しく解説しましたが、 筋肉の状態によって良い睡眠がとれていないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に筋肉の緊張は、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなることがあります。このような状態が続くと、筋肉の緊張が原因で慢性的な睡眠不足となり、それにより筋肉の状態が悪くなる...といった悪循環になってしまいます。

 筋肉の緊張がなぜ睡眠の妨げになるのか、その理由を見ていきましょう。

1.痛みと不快感

筋肉の緊張は痛みや不快感を引き起こし、寝つきにくくしたり、夜中に目が覚めやすくしたりします。特に運動後やストレスが溜まっているときに顕著です。 

2.リラックスを妨げる

緊張した筋肉は体全体のリラックスを妨げます。リラックスできないと、深い眠りに入りにくくなります。

3.血流の悪化

筋肉の緊張は血流を制限し、酸素と栄養の供給を妨げるため、疲労が回復しにくくなります。これが睡眠の質を低下させます。

筋肉の緊張を和らげる方法

1.ストレッチ

寝る前に軽いストレッチを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、リラックス効果が得られます。特に首や肩、腰のストレッチが効果的です。

2.温かい入浴

お風呂に入ることで筋肉が温まり、血行が良くなります。これにより、筋肉の緊張が緩和され、リラックスしやすくなります。 

3.マッサージ

専門のマッサージやセルフマッサージを利用して筋肉の緊張をほぐすことができます。特に疲れが溜まりやすい部分を重点的にほぐすと良いでしょう。 

4.適切な枕とマットレス

体に合った枕やマットレスを使用することで、睡眠中の姿勢が改善され、筋肉の緊張が軽減されます。 

5.リラクゼーションテクニック

ヨガや深呼吸、瞑想などのリラクゼーションテクニックを取り入れることで、全身の緊張を和らげ、リラックスした状態で眠りにつくことができます。 

6.適度な運動

日中に適度な運動を行うことで、筋肉の緊張を緩和し、夜の睡眠の質を向上させることができます。ただし、寝る直前の激しい運動は避けるべきです。 

これらの方法を取り入れることで、筋肉の緊張を和らげ、より良い睡眠を得ることができます。リラックスした状態で眠りにつくことが、質の高い睡眠の鍵になります。

まとめ

今回は筋肉と睡眠の関係について解説しました。

スポーツや運動が好きな方、健康を気にされている方、筋トレをされている方に特に知っていただきたい内容をまとめています。

最近睡眠が不足しがちだな...そう思った時にはぜひこの記事を思い出してみてください。